食べ物を扱う店にはいろいろな営業許可というものが必要で、CAMBIOでも、乳類、食肉、魚類と3つの許可を持っています。調理も小分けもしないので設備は冷蔵庫だけなのですが、一応手洗いやら衛生責任者やらを決められたとおりにきちんと守って設置しております。
数年に一回、許可の更新時期になると、保健所が検査に来ます。実は、その前に必ず衛生組合の指導員による見回りがあって、許可条件に合うように指導します。そして「×日の×時に保健所の先生がおいでになります」と告知をします。つまり、露払いをするわけ。その上で保健所の「先生」が登場するので、どんなにルーズな店でも毎回検査に通るようになっているのです。まあ、これもひとつの馴れ合いというものですね。
この国の行政は、許認可権を持っていてもこんなものだから、数十回も検査に行っていながら工業用の農薬まみれの事故米が焼酎になっていたり、給食に出ていたりしていても、ちっとも私は驚きません。「×日に行くからね」と、ヤバいものは隠しておくように前触れを出してから検査に行くのだから、問題なんか起きるわけがない。と言うよりも、自分が担当の時に問題が起きたら困るので、問題がなかったことにするための検査になっているのです。
中国のギョーザ事件と同じ農薬がたっぷりかかっていて、糊にしかならないような米を食用に転売して儲けた米屋といい、それを見て見ない振りをしてきた行政といい、時代劇に出てくる悪徳商人と悪代官そのままの世界で、新聞を読むたびにあきれ返ってしまう毎日であります。