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水の惑星②
柿田川の泉からこんこんと湧き出す一日100万トンという湧水量は、瞬きの間にドラム缶で6杯分にもなるという。八ヶ岳周辺にもたくさんの泉があっておいしい水が湧き出しているけれど、柿田川の湧き出す量とその水質にかけては世界有数の規模と質なのだそうだ。この湧水のうち一日10万トンで毎日35万人の生活まかなわれ、さらに10万トンで富士山麓の工場地帯に用水が供給されている。その残りで、釜口水門から流れる天竜川と同じくらいの川の流れができるのだから、大変な規模の湧水であることは容易に想像していただけることと思う。 これはすごい水の循環の摂理なのだと思う。こんな水に恵まれているから私たちは生きていられるのだ、と実感する。しかし、こんな水の循環は柿田川に限ったことではなく、大都市を除けばほとんどの街の飲み水が、規模こそ違うものの、柿田川と同じような湧水や沢などの流水、湧き出る前の地下水を井戸で汲み上げたりして供給されているのだ。 雨や雪として降った水が、土にしみこんでろ過されて地下水となり、私たちの生活を支えているのだとしたら、私たちはその水を使ったあとでどう土に返すべきなのかをよく考えなくてはならない。現実には、壮大な水の循環の一端に人間が加わったために、土や海の浄化能力をはるかに超える汚染を残してしまっている。雨の供給以上に地下水を汲み上げてしまったり、農薬や化学肥料で土を殺してしまったり、拡大造林で広葉樹林から杉・桧の単一林にして山の保水力を失わせてしまったり、ダムで流れるべき水をせき止めて生き物の連鎖を断ち切るわ、水質は悪化させるわ・・・。人間の営みは水の循環に対して、あまりにも一方的に収奪するばかりなのだ。 コンビニやスーパーに行くと、あちこちの天然水がたくさん売られていて、ただの水をボトルに詰めたものにこんな(とは言っても安いけど)値段がつくのか、とため息が出てしまう。この諏訪からも近い山梨には、そんな天然水の大工場があって、毎日大型トラックが何十台も水を満載しては各地に向かっていく。 もとの水の原価はほとんどただに近いはずだから、各地で売られている天然水の値段は、ほとんどがペットボトル代と運賃と儲けだけという代物なのだ。これがほんとの水商売というヤツで、ナントカの名水なんてのが雨後の竹の子のように出てくることからしても、ボロい商売なのだろう。 フランス製のミネラルウォーターも売れ筋なのだそうだ。地理的にも気候的にもおいしい水に恵まれないヨーロッパから、わざわざこの世界でもまれな緑と水に恵まれた島まで、ペットボトルにはいった水を運んでくるということを、水を得ることがすなわち生活のような砂漠に生きる人たちが聞いたらなんと思うのだろう。 「金は天下の回りもの」といわれるけれど、本来は「水は天下の回りもの」とするべきものだと思う。経済的に豊かだから飲み水はわずかなカネさえ出せばいくらでも手にはいるけれど、そんな方法で水を手に入れてばかりいると、水の循環などということにまったく気がつかなくなってしまうだろう。 さらに、水は飲むだけではなくて、風呂や洗濯などで使った後は流すもの。飲む水にカネを出すのと同じように、自分が使った水は、やがて再び自分に還ってくるものなのだから、また使えるようにきれいに戻すというのが循環の一端に加わる最低限のマナーなのだ。
by organic-cambio
| 2008-08-05 17:31
| 店主の雑言
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