いったん店頭から下げた茨城産の葉物野菜の販売を、今日から再開することにした。週刊CAMBIOには、以下のようにお知らせを書いた。何度も何度も修正を重ねた。明日の朝はまた修正するかもしれない。「雑言」は書ききれなかった。明日、また書く。看板も書きなおして、茨城産の野菜をまとめて並べた。
●茨城県産野菜の取り扱いについて
震災に伴う福島第一原発の事故による放射能漏れのため、茨城県産のほうれん草が出荷停止になるという事態に至りました。私たちの冬の野菜の主産地は、茨城県南部の行方市です。福島第一原発からは直線距離で160kmあり、公表されている茨城県南部周辺の大気中の放射線量からみて、すぐに放射能汚染が大きな問題になることはないだろうと考えていました。しかし、茨城県という行政の単位で出荷停止という措置になり、大きな影響を受けることになってしまいました。
放射線の被曝量に規制があるように、野菜や食品の放射能汚染にも規制値があります。その値に満たない数値であれば、一応安全といえる範囲なのですが、数値としてゼロではありません。現在のところ、同じ行方市で19日に採取された、ハウス栽培のチンゲン菜でヨウ素が1kgあたり75ベクレル、セシウムが39ベクレル、20日採取のハウス栽培の大葉でヨウ素が770、セシウムが135ベクレルという数値でした。(厚生労働省のHPから引用、茨城県が発表した数値)。これをもとに、いちおう行方市産の葉物はヨウ素2000ベクレル/kg、セシウム500ベクレル/kgという規制値以下であると判断し、店頭で販売することにしました。
しかし、この数値による判断は、あくまでも大変大雑把な推定の域を出ません。大変心苦しいことですが、平常時に比べれば絶対に安全といえる状態ではありません。とくに妊婦さんやお子様方に、安心してお勧めできる状態とは、残念ながら現在のところ言いかねます。
その一方で、私たちには大切な生産者がおり、その畑があります。この事態でも、彼らがこれからも畑で続ける生産を支える義務があります。そのためには、規制値内であるにもかかわらず、放射能の危険性ばかりを主張して、発注を止めるわけにはいきません。冷静に、事実に基づいた判断で、販売できるものは店頭に並べます。そのうえで、皆様に判断していただくこととします。
そのために、可能な限り知り得た事実を公表し、皆様が風評に惑わされず、正しい判断をしていただけるよう努力します。どうかご理解くださいますよう、お願い申しあげます。