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CAMBIOには、毎日のように外国人のお客さんが来店する。英語を母語とする人が多いのだけれど、われらが拙い英語よりも日本語が上手な方ばかりなので、ほとんど普通のお客さんと同じような話し方で会話に困ることはない。彼らの多くは学校で子供たちに英語を教えているから、もともと言葉に造詣が深い上、自分でも言葉を習得しようという意欲のある人が多い。中には長く滞在していながら全く日本語を解さない人もいるけれど、それはまたそれで英会話教室の生徒にはエキゾチックな存在としてあこがれの対象になるらしい。
そんな人たちの中で、アメリカのテキサス州から来たPさんは岡谷に来て2年ほどだが、このところ日本語の上達が目覚ましい。最近は会話だけでなく、値札や商品名もずいぶん読めるようになってきた。一年目は学校の補助教員の空きがなくて英会話学校で教えていたが、「やっぱり子供がいいですねー」と言い続けていた。今年度は原発事故の影響で空きが出て、めでたく小学校の補助教員となり、2校を掛け持ちで回っている。 Pさんと話していて感じることは、ただ補助教員として異国で暮らすだけでなく、日本語を自分の中に取り込もうとする意欲が強いことだ。ある日、「今日はとても緊張してます」と言うのでなぜかと思ったら「明日日本語の試験を受けます」。外国人向けの「日本語能力試験」というものがあるそうで、Pさんは2級を受けると言う。英検でも漢検でも2級と言えば上級の入り口だから、それなりに難しいはずだ。筆記とヒアリングがあるそうなので、失礼なことと思いながらも「漢字は読める?」と尋ねると「僕は漢字大好きです。もうたくさんの漢字を覚えました」と言う。 わずか26文字のアルファベットとは違い、常用漢字だけで2136もの種類がある字を、日本語を母語としない人が覚えるのは生易しいことではない。でも、漢字にはある一定の法則があるから、ヘンとツクリの組み合わせで意味や読み方が分かる場合が多い。そんな話をすると「そう、パーツの意味を覚えて、その組み合わせで字ができるのを覚えたら、ずいぶんと解るようになりました」というから、これからもっと漢字を覚えるのも苦にならないだろう。 漢字が中国から伝わってから約1500年の間に、少しずつ漢字は変化してきた。今も一部に旧字体が残っているように、字は手で書かれることでだんだん簡略化され進化してきた。その進化のしかたが中国と日本では違っているので、長女の会社の仲の良い同僚は中国の人は、日本の漢字で読めない字があるそうだ。大元は同じ字でも、違う言語の中で揉まれて磨かれていくうちに、違う進化の仕方をしてしまったのだ。これもアルファベットのような表音文字にはない、人間が代々使い続けてきた道具のような字の面白さだ。 日本語はさらに漢字から派生した平仮名や片仮名と、最近はアルファベットも交えて文章を作るのだから、外国の人が学ぶには極めて難しい言葉なのではないだろうか。そう思う一方でいつも当たり前に浸かっていながら、日本語はこんな文字も多様で文法も独特な面白い言葉なのだ、と改めて敬意を表したくなってしまう。 英語圏の人たちは、他国の言語も自在に使いこなす人が多い。ちなみにPさんにいくつの言葉を使えるか尋ねると、「スペイン語とフランス語は英語と同じように話せます。中国語と韓国語はちょっとだけ、ベトナム語も少し。あと日本語だいぶ分かるようになってきましたね」 これは言葉を学ぶ素質や必要性以前に、昔から海を渡って未知の世界を知ろうとしてきた民族の遺伝子がそうさせているのだ。きっと。 2011/12/13
by organic-cambio
| 2011-12-13 18:09
| 店主の雑言
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