この2週間ばかり、週末に勉強会やら野外販売に出たりして忙しかった。日頃のルーティンでも手一杯のところに休みを削ってスケジュールを入れたのだから、当然カラダはくたびれた。それでもいつもと違う刺激を四方八方から受けて、脳みそのひだから詰まったカスが剥がれ落ち、おツムのあちこちから水が湧き出し、目からはうろこが木の葉のようにひらひらと舞い落ちた。おまけに急きょ愛犬が手術を受けるというアクシデントまであって、今週のお話はわが日々の雑感.
お彼岸の週末は、伊那で「エコ雑貨合宿」に参加した。エコ雑貨はわかるがなんで合宿?と思われるだろうけれど、つまりエコ雑貨の集中体験講座のこと。店頭で販売しているエコ雑貨を、より深く理解するために参加してみた。普段はペーパーでの知識と自分での使用体験を基にお客さんにお勧めをするのだけれど、かなり私たちスタッフの主観に左右されてしまうことが避けられない。モノによっては絶対に使用体験を語れないモノだってある。例えば、布ナプキンとか….
味や調理法が浸透している野菜や調味料など食べ物とは違って、雑貨という商品は使用感を言葉やサンプルで疑似体験をしないと、その特徴を理解しにくい。その疑似体験を語るための実体験を、集中的に積むための合宿。その数は二日間でなんと15講座。普段はリップクリームなどをつけたこともないおじさんは、つけた途端に無意識にぺろりと舐めてしまうし、オーガニックコットンの糸でミサンガを編んでいる途中では目がしょぼしょぼしてしまった。それでも、この体験をいかにお客さんに伝えるかという熱意の熾火をいくつも分けてもらい、頭から噴水を噴き上げたまま帰路に就いた。この成果は初冬に公開することに.
その合宿の中にはペットフードの講座もあって、近い将来に本格的に取り組む予定。皮肉なことに、この合宿の数日前にはわが愛犬が急にしこりの切除手術を受けることになり、その生体検査の結果を待つ最中でペットフードの提案を受けた。全身麻酔ですっかり生気をなくし、犬の漬物のようになったわが愛犬の姿は見るに忍びなかった。1㎏100円で買えるペットフードとはどんな原材料で作られているモノなのかと問われれば、今のペットのおかれている状況はかなり劣悪であることは間違いない。漬物犬は翌日にはよみがえり、一週間後に中程度の腫瘍であることが告げられた.
その週末には自宅近くの公園で手しごと産直市があり、梨やりんご、玄米甘酒や三年番茶などを試食してもらいながら販売した。普段は店頭で値札を書いて並べたおくものを、燦々とした日差しの下に並べて、通りすがりの方々にお勧めする。三年番茶とは何ぞや? 玄米のこうじだけでこんなに甘い! 南信で生まれた梨だから南水、などなど普段の店頭とは別人のようにしゃべりまくった。二日間をフルに手伝ってくれた「みれっとファーム」のYさんと、店を見ていてくれたKさんのおかげで、脳天気な店主の頭は少しだけ活性化した。これをまたどうやって店頭に生かすのか。頭の噴水が止まる前に具体化せねば。2012/10/2