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ワケあって年が明けてから毎月一度は東京に出ていて、3月はどうやら毎週のように行くことになりそうだ。3月の東京では、信州よりふた足ぐらい早く梅や桜が咲いて、庭先では沈丁花が香り連翹も黄色い穂を垂れる。季節感のない人工都市にあっても、この時期だけは春がやって来たことを街路樹や植え込みの花が知らせてくれる。かつて雪深い春山合宿からそのころ住んでいた東京の家に帰ってくると、街の中にさまざまな花の香りが漂っていて、自分の鼻はこんなに敏感だったのかと驚いたものだった。そのころはまだ花粉症という言葉もなかったけれど、街に花の香りが満ちる頃になると原因不明の鼻水とくしゃみにも悩まされていたので、嬉しくもあり恨めしくもある複雑な季節であった◆山手線のターミナル駅から放射状に延びる私鉄の沿線のひとつに住んでいたが、私鉄の駅は当時の国鉄の駅よりも生活臭があって、駅からまた各方面に商店街が伸びているところが多かった。駅で降りた人たちが家まで歩いて帰る道すがらに店が連なり、人とすれ違い、看板や音や匂いで感覚に刺激を受ける。家から学校なり仕事先までは自分の足と交通機関で移動するのだから、否応なく自分の姿を人目にさらす。他人の装いから刺激を受け、衆目の中での立ち居振る舞いに気を使い、無言の了解の中で袖を振り合う一時を過す。人工的な都市空間に自然環境は少ないけれど、街の中で暮らすことは人間の社会性を学ぶことでもある。都心部の一定な階層の人たちが暮らすマンションよりも、様々な人が暮らす私鉄沿線には、そんな人間社会の縮図があるように思える◆先週は山手線の内側に車を置いて、地下鉄で渋谷に出てヒカリエに寄り、その後は自由が丘に足を延ばした。地下鉄の路線が増え、かつては考えられなかったような行先や経路の電車がやってきて驚いた。ヒカリエにあるレストランに、昨秋CAMBIOで鹿バーガーや鹿ラーメンを作って食べさせてくれた「ざんざ亭」のメニューが出されているので、立ち寄って食事をする。各県を代表する食材を生かした定食があって、賑わっていた。1月に立ち寄った秋葉原でも、全国の県別に名産の食材を集めた「日本百貨店」というJR系の店を見たが、はっきり言っていつまで続くかどうかわからないと感じた。その点、ヒカリエのd47はコンセプトがはっきりしていて見ごたえがあったが、6階までの各階にはあちこちからちょっとだけ面白いものを集めてきました、という品揃え。デパートが行き詰まり、いろいろな店を集めたモールに主流が移っているようだけれど、どこもかしこも同じようなスタイルになりつつある。きっと早晩、飽きられてしまうだろう◆その点、自由ヶ丘はある面で面白かった。東急東横線と大井町線にX字状に区切られた街に、昔からの私鉄駅らしい商店街と、それなりに知られたブランドのショップが入り乱れ、その郊外にフツーの住宅と豪華な邸宅が並んでいる。商店街の狭い道路を、初心者マークを付けたポルシェが走っている街。ヒカリエが人工的に作ったモールであるのに比べて、自由ヶ丘はフラットな路面に展開する生活の店とブランドのショップ。そこはかとなく漂ってくる品性と、鼻持ちならない金持ち臭と、フツーの生活がごちゃ混ぜになって作り出すカオス感。ここもきっと昔に比べれば街のボリューム感は落ちているのだろうけれど、まだ多様性があるだけ希望もある◆自由が丘から渋谷に戻る電車の中では、いくつかの「いまどき現象」を見つけた。出入口のドアの脇に立って無心にスマホをいじってゲームをやっている男性二人は、なぜかほかの乗客と顔を合わせるようにドアを背にして立っている。顔を合わせないように外に向かないのはなぜだろうかと推察してみると、彼らが外を向いて立つとスマホの画面は後ろから丸見えなのだ。30代と50代(!)と思われる二人は、渋谷まで画面から目を離すことも指を一瞬たりとも止めることがなかった。もうひとつは我々夫婦のすぐそばに立つ20代ぐらいの男性が、至近距離で顔を下げもせずにこちらの顔に向かって洟をかみ出したのだ。その音は壮大で不潔感極まりなし。でも本人はちっとも悪びれる様子なし。見たところフツーの男だけれど、実はフツーでないのかもと思うとちょっと怖くなってきた◆今の予定ではあと3回は東京に行くことになりそうだ。このところ年に一度か二度しか行かなかったので、街を歩いたりするといろいろな発見をする。すぐに飽きて、しばらく行かなくなるだろうけれど。
by organic-cambio
| 2015-03-03 14:45
| 店主の雑言
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