先週から思い立って、お昼ごはんをやめちゃいました。いつも、毎食、食べすぎてしまって罪悪感に苛まれてきたのですが、ここは発想の転換をして、食べないで過ごすことで自分がどう変わっていくかを楽しんでみようという気になったのです。いつもと同じように過ごすのではなく、お昼を食べなくても平気で暮らしている自分が、今までの自分より一歩進化していると思ってみたかったのです。
お昼に食べなくたって、意外と平気なもんですね。最初の2~3日は昼どきになるとお腹がグルグルと文句を言いましたが、1週間経つとカラダがすっかり順応して、午後も快適に過ごせるようになってきました。さすがに夕方になるとお腹が減ってくる上に、血糖値が下がるためか急に眠気が襲ってきたりするので、チョコレートを1~2個食べて糖分を補給します。あとは夕食まで何も食べない。
でも八百屋の生活ってのは一般の人とは少し時間帯がずれていて、朝が早くて仕舞は遅い。朝食を朝6時に食べ、夕食はだいたい8時半に食べて遅くても10時には布団に入ってしまう。昼を抜くと食事の間隔は14時間半もあって、ちょっと長すぎる。ドクターによると、人間は常に空腹を感じ続けると、飢餓に備えてエネルギー源として脂肪を蓄える性質があるのだそうで、あまり良くないらしい。
それでも痩せました。そんなにすぐ痩せるもんかい?と思うでしょうが、2日目ですぐに1kg落ちました。さらに少しずつ減っていて、8日目の本日ですでに2.5㎏減。恥ずかしながら、如何に食べすぎていたかという証左でもあります。このままいけば、近々店主は別人28号になって空を飛ぶかもしれないと期待するのですが、そうはいかない別の心配があります。筋肉が落ちるということ。
醜いお腹まわりのぜい肉だけが落ちてくれればいいのですが、きっとそうはいかない。ある程度食べ過ぎで付いてきた脂肪が落ちた後は、望んでいない筋肉までが落ちてしまうことになるでしょう。だから、意識的に運動量を増やさなくてはなりません。問題はその時間と体力をどう調整できるか。今の生活パターンは仕事で目いっぱい詰まっていて、それでも時間が足りない。どうしたらいいのさ?
お昼を食べたくても食べられないときは、1食抜いたらお腹が減って死にそうな気がするものですが、自分で食べないと決めて過ごしてみると全然平気なものです。つまり何に対して欲望を感じるかということが問題で、食べることに欲望があれば食べられないことは辛い。食べずに過ごすことで得られる未知の世界に欲望を感じると、食べないことで満たされるというワケ。欲望って使い方次第なのだ。
でも、食べものを商う仕事をしていて食べる欲望を1日1回分捨てるというのは、メリットばかりではありません。2人分食べることで消化してきた残り物をどうするか、新しい商品を試食するタイミングがなくなった、などなど。それに休日のランチを楽しめなくなるとお連れさんにも気の毒なので、そんな時は喜んで食べます。お昼を食べたって死ぬわけじゃないんだから、お皿まで食べちゃいます。