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何事にもずぼらで見通しが甘いのでいつも失敗ばかりをやらかしてきた私は、数年前にある本を読んだおかげで、失敗はするもののを繰り返さないように遅まきながら少しだけ成長することができました。「失敗学のすすめ」というその本は、そもそも人間は失敗をするものであることを前提に、しでかした失敗をいかに次に生かすかという内容でした。その中では、小さな失敗の積み重ねが大きな事故につながることから、小さな失敗を隠さずオープンにして積み重ねておくことが大事であると説かれていました。
原発事故の後で、私はこの「失敗学」の著者なら、東電の過去の事故隠しと今回の原発事故の関連を、どう考えるだろうかと思っていましたら、政府が原発事故の原因を究明するために設置した「事故調査・検証委員会」の委員長に、その畑村洋太郎さんが指名されることになりました。 適任といえばこれ以上の適任はないと思われるのですが、何せ相手は巨大で閉鎖的な「原子力村」ですし、指名した政府も失敗の片棒を担いできたわけですから、畑村さんが足を引っ張られて泥沼に沈められることになりはしないか心配です。この人の提唱する「失敗学」は、これからの世の中でもっと生かされることになると期待するだけに、政治と利権と学会の泥にまみれてつぶされるようなことにならないかと、「失敗学」に救われた民の一人として心配しています。 「失敗学」のおかげで少しだけ成長した証として、原発事故については自分の判断や発言を検証しておこうと思います。とくに茨城産の野菜から放射能が検出されて以降、野菜をお求めになる人にきちんと現状を理解していただけるよう、情報をお伝えることができたかどうか。 震災が起き、原発が水素爆発を起こしてから一週間後の3月19日、茨城県北部産のほうれん草から、暫定基準値を大幅に上回る放射性ヨウ素が検出されたことから、野菜の放射能汚染の問題は始まりました。私は20日に、店頭にあったすべての茨城県産の野菜を販売中止にしました。茨城県や周辺各県は、各県内産の野菜の放射能検査値を毎日発表しましたが、品目、生産地ともすべてを網羅することはできず、入荷している野菜の近隣の生産地の別品目から検出された値から推測するしかありませんでした。同じ茨城県とはいえ、私たちの生産地は事故を起こした原発からは160km離れた行方市や鉾田市にあります。茨城県が発表した分析結果で、19日採取の行方市のチンゲン菜が75Bq、鉾田市の水菜が480Bq でしたので、暫定規制値2000Bqを超えるものはないと判断し、21日からその旨を記載したボードを店頭に設置して販売を再開しました。 規制値以下とはいえ、放射能が付着した野菜を販売することは非常に不本意でしたが、規制値以下の野菜を拒絶することで風評を助長してしまうことも避けなければなりませんでした。お客様には安全な野菜をお届けしたいのですが、大事な生産者も守らなくてはなりません。どちらにしても後悔することがある。ならば、生産者の継続性が確保されなければ有機農業は成り立たない、という自分の立脚点に基づいて判断することにしました。お客様は茨城産の野菜を避けることはできますが、作付を依頼している生産者は出荷先を選ぶことはできないからです。 その後、私たちの主な生産者である要ファームが独自に検査分析をするようになり、その結果を店の野菜売り場に掲示しながら販売を続けました。3月25日には水菜から1821Bqが検出されて今後が危ぶまれましたが、その後は数値が下がり続け、4月25日の検査では長ねぎから25Bq検出されたが。ほかの野菜はすべて不検出(検出限界20Bq)になりましたので、店頭での数値の表示はやめました。 店頭では開店以来、生産地の表示を徹底している上に数値の表示もしてきましたが、配達のお客様には毎回の数値をお伝えすることができませんでした。これは反省しなくてはなりません。 原発事故の放射能汚染は、これから徐々に数値としては低く、地域としては広くなっていくものと思われます。チェルノブイリ原発の事故の際は、数千km離れた日本のお茶から放射能が検出されたことを考えれば、残念ながらもう日本全国が放射能汚染地域になってしまったといえるでしょう。茨城では間もなくじゃが芋や玉ねぎ、人参の収穫が始まります。茨城県産ということで不安を感じる方もいらっしゃることと思いますが、今後も明らかになっている数値はきちんと公表し、お客様が正しく判断できるよう努力し続けます。 私たちは長年付き合ってきた生産者を放り出して、茨城県以外の野菜をかき集めて店頭に並べることはできません。すべてを選ぶ権利はお客様にあります。2011/5/31
by organic-cambio
| 2011-05-31 17:30
| 店主の雑言
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