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映画「祝の島」や「ミツバチの羽音と地球の回転」の舞台となった山口県上関町祝島では、先週25日に町長選があった。原発誘致を推進してきた現職町長と、「ミツバチ・・・」にも登場する反原発団体の代表が立候補し、全国的にも注目を集めた選挙だったが、結果は推進派の現職が圧勝した。
原発の建設をめぐって上関町民にも変化が起きたと思っていた私たちには、なんともがっかりした結果ではあったが、実際には上関町の中で祝島が占める割合は大変小さいのだから、現地の人たちには当然の結果と受け取られているようだ。祝島は映画で全国的に知られるようになったけれど、わずか約500人の祝島の人口は、約3200人の上関町全体の2割にも満たないのだ。だからこの選挙の結果が、全国の原発に対する意識が推進に傾いている表れとは、全く言えないはずだ。でも、原発を推進したいメディアはこの結果をうまく「加工」して、世論が変化しつつある結果であるかのように使うかもしれない。 9月19日に東京で「さようなら原発5万人集会」という脱原発の大きなアクションがあった。主催者発表では6万人が集まったというその集会の新聞での扱い方の差を、作家の藤原新也がWEB上で比較していた。1面だけでなく社会面でも大きく取り上げたのは東京新聞。1面に写真入りで載せたのが毎日と朝日。社会面にベタで申し訳程度に載せたのが、読売、産経、日経。この記事の載せ方が即ち原発に対するメディアの姿勢で、イデオロギーともほぼ共通する。 メディアに限らず、原発を推進してきた政府や官僚、電力会社に原発メーカーなどは、原発事故で大きく脱原発に傾いた世論の針を押し戻すのに必死だ。どんなことでも原発に有利に受け取れることなら飛びついてくるだろう。だから、この上関町長選の結果を原発推進メディアがどう使うのか、よく見ていなければならないと思う。 上関町の町長選の結果は、過疎化する地方の将来と原発という大きな問題もあらわにした。1970年に8309人だった上関町の人口は、1990年には5516人、2010年には3332人になってしまった。40年で60%の減少。これは町として存亡の危機に面していると言える。この人口減少が続けばやがて財政は破たんする。そこに将来にわたって豊富な財源となる「なにか」が現れたとして、それを無視する町長を町民が選択することは間違っていない。だから、その点で上関町民の選択は正しい。 問題はそこに現れた「なにか」の内容にある。「危険極まりない物質が引き起こす自然界にはない現象を、人間という極めて不安定な動物が「利用」することができるという仮定に基づいた巨大な装置」に問題があるのだ。 祝島を舞台にした二つの映画を見ると、原発に反対する人と誘致に賛成する人をどうしても対比してしまう。島に暮らす人にとって、それは本望ではないだろう。私たちは原発の問題として賛成派と反対派に分けてしまうけれど、島の人たちにとっては将来の描き方の差にすぎないのかもしれない。それは過疎と財政難が、原発という「なにか」に依存せざるを得ない大きな問題であることまで映画では描いていないからだ。原発よりも農業や漁業で町の経済が成り立つのが理想ではあるけれど、祝島に限らず、地方はどこでも将来の存亡に明るい材料がないことが、原発を誘致しようとする下地なのだ。 きれいな海、緑豊かな山を子孫に残そうと言われて「NO」という人はいない。でも、それらを保ち続けるためには大変な労力と経済が必要なのに、地方にそれらはなかなか配分されてこない。そのすきを突いてやってきたのが工場であり、危険を伴う原発だったのだ。そこで生産された商品や電力は、それらを販売することで生み出した利潤は、一体どこに行ったのか。2011/10/4
by organic-cambio
| 2011-10-04 17:32
| 店主の雑言
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