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TPPの交渉に参加することを首相が表明して、報道はTPP一色になった。首相が表明する前に、要点を整理して読者に問題を提起するのが報道の役目だと思うのだけれど、どうも報道の目はTPP反対と賛成の対立ばかりに向いていたようだ。最初から交渉への参加は決まっていたようなものだから、他に報道のしようがなかったという見方もできるけれど。
こんなちっぽけな店でも一応は農業との関わりが深いので、TPPには反対していると思っておられる方が多いようだ。でも、農業関係=TPP反対ではなくて、実際には農協関係=TPP反対で、専業農家は意外と冷めた見方をしている人が多い。われらが店はどうなのだと問われた時には「わかりません」と答えてきた。「な~んだ」と思われるかもしれないけれど、実際にワカラナイことが多すぎる。 メディアは、TPPに参加するかどうかを農業と輸出産業の二項対立のように描こうとするけれど、そんな単純な問題でないことは誰でもわかる。外国の安い労働力作ったお米が輸入されるようになれば、日本の米は売れなくなって田んぼが荒れ果てるというけれど、質の良い衣類や電化製品がどんどん安く手に入るようになったのはその外国の安い労働力のおかげでもある。 地球温暖化が問題になった時に、原発はエネルギーを生産するときに二酸化炭素を排出しないので、いったん決めた脱原発の方針を翻してまで原発を作ろうとした国があったり。自然エネルギーを利用する風力発電が山の尾根に作られると、自然環境や景観が破壊される恐れがあるので自然保護を理由に反対せざるを得なかったり。最近の問題は、あちらを立てればこちらが立たないという、単純な二項対立では片付けられないことが多くなった。 このTPPの交渉が進み実際に貿易が今より自由化すると、「こんなはずではなかった」と言う人がたくさん出てくるだろう。相手はアメリカだけではないけれど、交渉と契約が物事の基準にある国と、事を荒立てずに和を重んじる日本とでは、交渉事は話を始める前にすでに勝負が決まっているようなものだ。アメリカは車やテレビなど日本が浸食したアメリカ市場の見返りに、手がついていない分野で日本市場を狙ってくるらしい。それは30年前に貿易赤字でアメリカの手元にできたロープのよじれが、今になって日本の手元に戻ってくるようなものだ。今は交渉前でおとなしく座っているものの、貿易に関して相手は手負いのライオンだから、いざ交渉となればバキバキに噛み砕かれて骨までしゃぶられてしまうかもしれない。ドジョウは寒くなると泥にもぐってしまうし、アメリカのクリキントンは甘くないそうだし。 実際問題として、このTPPで日本の農業は少なからず影響を受ける。とくに先祖伝来を理由に兼業で維持してきた田んぼは、代替わりとともに耕作放棄地になるところが多くなるだろう。米価がこれ以上下がれば、作るだけ赤字になってしまうのだから。でも、米作りに大きな割合を占める兼業農家の米作りに無理があることも事実なのだから、事態の進み方が早くなるだけで、逆に農業が抱える問題に注目が集まるだけ本質的な解決に近づくかもしれない。 今の農業は、安価で安定した食糧生産という命題の前に、農家の相続という泥沼が横たわっているような状態だ。農家に生まれ育った人でも、小規模では農業で生活が成り立たないから勤めに出て給与所得者になる。農地を荒らさないために仕方なくやっている田畑とはいえ、自分の代で売り払うことはしたくない。農地がほかの用途に転換されるのは望ましいと思わないけれど、このTPPが農地の所有者移転が進むきっかけになれば、結果的に国内の農業の大きな転換点になるかもしれない。無責任だけれど・・・。2011/11/15
by organic-cambio
| 2011-11-15 17:18
| 店主の雑言
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