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先週から第4回の岡谷まち歩き古本市の打ち合わせが始まった。昨年と同じように、春は古本一本槍で、秋は古本に古道具を加えた構成になる。同じことを踏襲するのはイベントが陳腐化する道筋なのだけれど、1回だけではわからないので、少なくても2回は続けて様子をみようという趣旨だ。昨年は夏休み明けから取り掛かったので、出店者の交渉や準備がぎりぎりになってしまった。それでもたくさんの方に楽しんでいただけたのだけれど、今年は昨年と同じように「やってみました」というレベルで終わらせるわけにはいかないので、十分な仕掛けの時間を取ることにした◆古本市は直接売り上げにつながるわけではないので、労多くして報われないことが多いイベントではある。でも、こんな店を続けてこられたのは、報われないことでも楽しみながら愚直にやってきた結果なのだ。今すぐに得られる結果とはすぐに揮発してしまうものなのだということを、私たちはCAMBIOという店を通じてよく知ったのだから、目先の利に走ることなくじっくりと種を播いて行こうと思う◆回を重ねるごとに新しい会場が増えてきたが、今回もうれしいことに中央通りで店を構えている方から「ぜひ一緒にやりたい」という話を頂いた。かつて、車社会になるまでは岡谷の中心市街地だった中央通りは、まち歩きというイベントでは外すことができないエリアだ。前回から加わった「だもんで」も中央通りを何とかしたいという若者たちの集まりだし、狭いとはいえ道路に面して店が並ぶエリアは、人が歩いて通ることを前提に作られた街なのだ◆周りを見渡すと、県内の大きな街では古い商店を再利用したり、新たに店を構えた人が商店街を巻き込んだ企画を進めたり、という動きが起き始めている。松本では仲町通りが街歩きの人気スポットになったし、長野市善光寺門前でも古い商店をリノベーションした店が相次いで生まれている。伊那では、CAMBIOともつながりの深いワイルとツリーが中心市街地の通り町に移転し、商店街の店や市内で営農する農家と朝マルシェを開催して街に活気が出てきた。すぐ隣の下諏訪では、御田町商店街の空き店舗にクラフト作家が入って注目を集めている◆さて、岡谷はどうなるだろう。例に挙げた県内の町は、どれも岡谷とは歴史も条件も、さらに街の気質も違う。松本と善光寺は全国レベルの観光地だし、伊那の通り町はまだ個々の店ががんばっているし、下諏訪は行政のバックアップがしっかりしていた。観光客が多い街と、衰えたとはいえまだ生命力が残っている街と、行政が危機感を持った街。どの街と比べても、岡谷は当てはまらないちょっと特殊な街と言える。それは「モノづくり」が街を支えているからだ。例に挙げた街は、古い店や商店街を再利用したり,歴史のある建物が人を呼ぶリノベーション型。ところが岡谷という街は、最先端の技術を持った企業が集まって新しいモノづくりを目指すイノベーション型なのだ◆かつて世界に名をとどろかせたシルクのまち岡谷は、昭和初期の大恐慌で一気に没落の憂き目に遭う。たくさんの女工を抱えた製糸工場は、女性の手を生かして味噌作りに転換し、戦後は精密工業へと発展していく。製糸の没落から精密で再び世界に名を知られるように至った歴史は、岡谷の人々の気質に色濃く反映されていると思う。古いものを生かす街づくりより、新しい技術を生かした街づくりを志向するのが岡谷の気質なのだろう。だから、中央通りに賑やかさを取り戻すより、新しい商業施設を建てることが岡谷の歴史に沿ったやり方なのだろう。でも、街の未来を考えた時にイノベーションばかりではよくない。◆これからもモノや情報はイノベーションが進んでいくのだろう。でも、人間の生活の基盤には変えようのない部分、変えない方が良い部分がある。地域に住む人たちにとって、歩いて顔を合わせて言葉を交わして物をやり取りできる場所は、一時は必要がなくなったかのように思われてきたけれど、あった方が豊かなことは確かだ。それはビルの一角に作るより、人が暮らしている街の中にあるべきだ。エラそうなことを言うようだけれど、お世話になった街だから何とかしたい。
by organic-cambio
| 2014-07-15 15:23
| 店主の雑言
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