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熊本の旅、後半。雨のそぼ降る海辺の村を離れ、天草最南端の街、牛深へ。ここからフェリーで鹿児島の長島に渡る。早く着いたので小雨の街を歩こうと思ったが、痛々しいほどに寂れていたのでフェリー乗り場に近い海彩館という施設に身を寄せる。大きな鉄骨造りの海産物直売所。中には魚が泳ぐプールがあって今日の出演者名簿があるが、アジとカマス以外は皆さん欠席。お店もあちこちで閉店。
アツアツのさつま揚げを頬張りながら海彩館の中を歩くが、店は閉まっているところばっかりでお客さんもいない。巨額の補助金で建てた物件なのだろうけれど、街の寂しさに輪をかけるようなもので、悲哀に満ちていた。フェリーで長島までわずか40分。関門トンネルを歩いて渡って九州に初めて足を付けた時にひとつの感慨を覚えたが、鹿児島という響きはそれに近い思いを感じさせてくれます。
鹿児島に上陸して国道を阿久根に向かっていると、畑の土がまるでレンガのように赤いことに気づきました。「土が赤いね」と助手席の息子Rも同じこと言います。初めての土地に行くと土の質や畑の作物、樹の種類や家の形を見ると風土を知ることができます。息子が同じ目線で風景を見ていたので血を感じました。子どものころからあちこち一緒にでかけたので、いつのまにか身についたのでしょう。
のんびりと川内から国道3号で水俣へ。閉館間際の水俣資料館に飛び込んで水俣病の歴史を振り返る。水俣病と同じ時代を他人事とせずに生きてきたつもりのワタシだけれど、歴史として知っているだけの息子がどんな関心を示すかに興味がありました。息子は閉館時間になっても展示にハマりこんで出口に現れず、時間がないことが残念そうだった。また来ればいいんだよ、熊本に住んでいるんだから。
翌日から息子Rは仕事に戻った。熊本市内のホテルから車でオフィス街を通るとき、カミさんは「あっRが歩いてる!」と叫ぶが、あとで本人に聞くと人違いだった。息子が暮らす遠い街にやってきて似たような姿を見つけると、母としての思慕がそうさせるのだろう。男親は彼の会社はこの辺りではないから歩いているはずはないと思う。そこに母親と父親のメンタリティの違いを感じるのでした。
午後は「熊本よかとこ案内人組合」のガイドさんと街歩き。同じように歩いても、街を良く知る人と一緒に歩くと見えることがまるで違ってきます。街並みは同じように見えても、街並みがたどった歴史は目には見えないから。その街で育ち、子どものころから見てきた風景がどのように変遷をたどって今に至っているか、明治の著名人はどんな家に暮らして、どの道を歩いていたかというリアルな話。
例えば今回案内してくれた人は私たちと同世代の女性で、仲の良かった子とよく一緒に宿題をやったりしていた家が夏目漱石の旧宅だった、と案内してくれました。そのころはちっとも珍しくない古い家だったけれど、街の中に埋もれているひとつの歴史だったわけです。知らなければ通り過ぎてしまう街並みの中にあるストーリーを聞く。あれ?これって、そう「ブラタモリ」の個人バージョンです。
ワタシがかつて案内してもらった長崎も今回の熊本も、歴史的な観光資源は全国レベル。坂本龍馬とか夏目漱石など日本史のスターですから、街歩きの好きな人ならすぐに「ブラタモリ」になります。では、われらが岡谷はどうか。じつは岡谷にも結構街歩きが楽しめるポテンシャルはあります。問題は歴史を示す建造物が少なくストーリー性に乏しいところ。磨けば光る素材はたくさんあるのだけど。
by organic-cambio
| 2018-10-16 16:19
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