移住者である私たちにとって正月は郷に帰る日々だったのですが、最近は子どもたちが帰省してくる日々にもなってきました。毎年元旦までは帰省した子どもたちと過ごし、2日からはカミさんの実家がある関西へ向かうのが恒例。今年は娘が犬を家で見ていてくれるというので、気兼ねなく出かけられました。犬は帰りを待ちわびていたらしいけれど、離れる日もたまにはあった方が良い。
東京で生まれ育った私にとって、同じ都会でも関西は異郷です。言葉だけでなく食べものや文化が微妙に違うところが面白くて、わざとその違いを探して楽しんでいます。一方で日常的には狭い地域の役も担っているので、極めて狭い社会のしがらみやしきたりにも直面しています。共通認識だけで動く社会に暮らしていると、知らないことばかりに囲まれる旅はワクワクする時間なのです。
ある程度情報環境が平準化された今、知ろうとする意志と道具さえあればどこでも何でも知ることができます。知識としては何でも得ることができるけれど、実際の距離を縮めたり同じ空間で起きることを同時体験することはできない。自らの身体が時間をかけて移動することで得られる異空間や未知の体験は、知識が安易に得られる時代だからこそ沸き上がってくる原始的な欲望なのです。
今年も関西で4日間を過ごしてきました。地域の役や犬が一緒に暮らしていることで、このところ長い旅をすることができずにいました。長いといっても店があるのでせいぜい1週間が限度ですが、今年はもう少し遠くに足を延ばしたくなってきました。突然。来週からしばらく休みます、なんてことはありませんが、少し休みが増えるかもしれません。おっとしまった、今年は地域社協の会長だった。