みなさんに可愛がってもらっている看板犬ミミですが、今年は調子こいてカレンダーを作ってしまいました。自家用には2年ほど前から作っていて店のレジ後ろにもかけてあるのですが、好評につきノベルティとしてさしあげることにしました。絵に描いたような飼い主バカです。
◆ミミは来週の28日で満4歳になります。松川町生まれの「和泉姫」という血統上の名前がある柴犬で、父親が黒柴なので毛先や尻尾に黒い毛が多いちょっと変わった毛色をしてます。同じ胎のきょうだいで最後まで残っていたのは、日本犬保存会に属する犬舎としては正統派の柴犬というには問題ありだったからかもしれません。そのおかげで、我が家で個性的な柴犬として迎えることになったのですが。
◆柴犬にもいろんな個性があるのですが、このミミは極めて人間と一緒に暮らしやすい性格です。なによりも自己主張が少ない。私たちが食事をしていても食べものを欲しがることはないし、自分の食事ですら食べないことがある。生理的な欲求でも声を上げることがない。そのかわり、切羽詰まった時は視界のど真ん中に座ってひたすらジイ~ッと目を見つめてくる。その訴求力はなかなか無視できないほどで、しかたなく夜の野原に連れ出して用を足させることがあります。
◆人間の都合や使役犬としての用途のために品種改良を重ねた結果としての洋犬と違い、柴犬を含む日本犬は品種改良などせず昔からの血統を守っていると言われています。その分気難しい性格だとも言われます。確かに紀州犬を飼ったときはその性格のきつさに手を焼いたこともありますが、その性格を心得て付き合えば可愛い犬でした。近所の犬と白い毛が血で真っ赤に染まるまで取っ組み合いをするには弱りましたけど。
◆犬を都合に合わせて改良する歴史と、昔からいる犬をそのまま守り続けてきた歴史との違いは、人間の自然観の違いに基づいているように思えます。気候が穏やかな大陸と、いろんな自然災害が押し寄せる島国との違いなのかもしれません。唯一無二の一神教の国と、八百万の神々がおわす国との違いなのかもしれません。いずれにせよ、犬は人間の暮らしに依存して存続してきた稀有な生き物です。そして今は、人間が犬の存在に依存する場面が増えているようです。いえ、私はぜんぜん依存していませんけどね。