今日(11/1)は犬の日なんだそうですね。そこで、せっかくだから今日は犬のお話にお付き合いくださいませ◆先月のある日、松本の県の森で開かれたフードマーケットに看板犬ミミを連れて出店しました。ヒマラヤスギの並木に主催者が用意してくれたテントが並び、芝生広場ではクラフトピクニックが開催され、人出も多い大変にぎやかな一日でした◆看板犬はといえば、たくさんの人が歩いていてもまったく臆することなく、テントの売り台の下から通りに出て行きかう人に撫でられていました。小さい子が寄ってきても人間と同じようにじっと見つめるだけなので、子どもも不安を抱かずに近寄ってきます。やがて子供に向かって「撫でていいよ」と背中を差し出し、気持ちよさそうな顔をして撫でられています。その様子を見ていると、このミミという柴犬は稀有な存在なのかもしれないと思い始めました◆犬の性格や行動パターンは経験で形づけられるといわれます。見ず知らずの人がたくさん歩いている場所にいても不安を感じないのは、子ども(看板犬デビューは生後5か月)のころから、ずっと週三日をいろんな人がやってくる店の一角で過ごしてきたこと。そばにやってくる人は誰もが好意的に接してくれたので、知らない人に恐怖心を植え付けられることがなかったこと。雷が鳴っても花火が上がっても平気なように、もともと性格的に怖がりではないこと、などが積み重なって今のミミの行動パターンになっているのでしょう。でも種としての柴犬の性質は、総じて神経質でわがままなくせに飼い主に忠実とされるので、知らない場所で誰にでも撫でてもらえることは稀有な柴犬だと言えるのだと思うのです◆犬同士で遊ぶ時はなかなか強気なところもあって、ドッグランではバーニーズマウンテンやレトリーバーなどの大型犬とも平気で遊びます。ただ、向こうからしつこく絡んでくるときは、絶対に背中を向けずに鼻先を相手の顔からそらしません。犬にとって背中は弱点ですから簡単に背後は取らせない。遊んでいるようでそれなりに警戒もしているのです。これももともとの性格なのでしょう◆その弱点の背中を、人間には誰彼構わず撫でさせる。このギャップはちょっと不思議ですが、それだけ人間を信頼しているということにしておきたいと思います。ミミは毎週火木土曜に出勤して事務室の入口で寝そべっていますので、気が向いたら撫でてやってください。